「祇園あきしの」たより No.26 2020年3月31日号 女将の祇園日記

新年度始まる４月、新入生や新入社員の希望あふれる初々しい姿見られる頃、右向いても左向いてもコロナで、テレビ点けても、新聞見ても…

もうそろそろ、目に見えない敵を冷静に理解し、正しい対処をして前向きに進んで行かなければ、と思う今日この頃です。

ところで4月は卯月。卯の花（うつぎ）が咲く頃である事から、「卯の花月」が転じたとか、稲を植える月なので「田植苗月」や「苗植月」からきたと云う説や、十二支の４番目が卯なので「卯月」としたとする説がありますが、桜にウサギ…美しくも可愛らしいと私は思っています。

有名なロックンローラー矢沢永吉さんは、信頼していた部下にだまされて３５億の借金を背負うことになり、毎日お酒を飲んで落ち込んでいたそうです。「もうダメだ」と。

ある日、奥様が「お酒もいっぱい飲んだでしょう？飽きたよね？たしかに大変な額だけど、矢沢永吉が本気になったら返せないお金じゃないから」と…矢沢さん「マジで？」と３回聞き直したそうです。でも、奥様の返事は「マジで！！」

この瞬間、彼は「これは映画だと思えばいいや」と考え直し、そこからライブをやって、ライブをやって、ライブをやって６年で借金を返してしまったそうです。何事も考えよう、受け止め方で未来は変わる。未来が変われば過去も変わる。そして矢沢永吉は「スーパースターYAZAWA」になったということなのでしょう。

さて、私はというとやはり３５歳で自分にとってはとても大きな借金を抱えた時期がありました。必死でもがき続けて、何とか現在があります。今振り返りますと、やはり良い方々とのご縁で此処までたどりついたのだと。人は人に生かされていると、あらためて感謝のこころをお届けしたい春でございます。

つづく